「また騙された…今度こそ本当に終わりかもしれない。」
パソコンの画面を見つめながら、涙が止まらなかった日のことを今でもはっきり覚えています。2015年の秋、29歳でシングルマザーになって半年。必死に在宅ワークに取り組んでいたはずなのに、気がつけば貯金は底を尽き、子供たちに「今月はちょっと我慢してね」と言わなければならない状況でした。
「在宅ワークなんて所詮は甘い考えだったんだ」 「私には才能がないんだ」 「子供たちを路頭に迷わせてしまう」
そんな絶望的な気持ちでいっぱいでした。でも今振り返ると、あの失敗があったからこそ今の私があります。失敗は本当に「財産」だったんです。
今日は少し恥ずかしいですが、私の在宅ワーク失敗談を赤裸々にお話しします。同じような壁にぶつかっている方に、少しでも希望を持っていただけたら嬉しいです。
失敗談1:「楽して稼げる」詐欺に3回も引っかかる
最初の大きな失敗は、甘い言葉に騙されて詐欺まがいの案件に手を出してしまったことです。
1回目の被害:「簡単コピペで月30万!」
- 被害額:初期費用5万円
- 実態:マルチ商法の勧誘文をSNSに投稿するだけ
- 結果:友人を失い、収入ゼロ
2回目の被害:「写真を撮るだけで日給1万円」
- 被害額:登録料3万円
- 実態:存在しない案件、完全な詐欺
- 結果:お金を振り込んだ途端に連絡が取れなくなる
3回目の被害:「データ入力で時給3,000円保証」
- 被害額:パソコン購入費用20万円(ローン)
- 実態:低品質なパソコンを高額で売りつけられただけ
- 結果:約束された仕事は一切なし
合計28万円の損失。当時の私には本当に大きな痛手でした。
この失敗から学んだ教訓1:「うまい話には必ず裏がある」
見極めポイント:
- 初期費用を要求する案件は99%詐欺
- 時給2,000円以上の簡単作業は存在しない
- 「誰でも簡単に高収入」は絶対に嘘
- クライアントの会社情報が不透明な案件は避ける
失敗談2:完璧主義で案件を受けられない病
詐欺に騙された反動で、今度は逆に慎重になりすぎました。
当時の私の思考パターン
- 「スキル不足だから応募できない」
- 「経験がないから採用されるはずがない」
- 「低単価の仕事はプライドが許さない」
- 「完璧な提案書ができるまで応募しない」
結果として、2ヶ月間一つも案件に応募できませんでした。その間も家賃や生活費は容赦なく支払日がやってくるのに…。
この失敗から学んだ教訓2:「完璧主義は最大の敵」
改善したアプローチ:
- まずは時給500円でも実績づくりを優先
- 60%の完成度で応募、残り40%は採用後に学習
- 「経験不足ですが精一杯頑張ります」を武器にする
- 毎日最低1件は応募することをルール化
失敗談3:時間管理の甘さで信頼失墜
やっと案件を受注できるようになったものの、今度は時間管理で大失敗。
痛恨のミス
- 子供の発熱で作業ができず、納期に間に合わない
- 「明日には必ず」と言いながら3日遅れで提出
- 複数案件を同時進行して、全てが中途半端に
- クライアントからの連絡を見落とし、24時間返信なし
結果として、せっかく獲得した継続案件を3件も失いました。
この失敗から学んだ教訓3:「時間管理は命綱」
改善した管理方法:
- 納期は必ず2日前に設定(緊急事態のバッファ)
- 朝一番でメールチェックを習慣化
- 子供の体調不良時の代替プランを事前に準備
- 同時進行は最大2案件まで
失敗談4:安売りスパイラルから抜け出せない
実績ができてきても、なかなか単価が上がらない時期が続きました。
当時の状況
- データ入力:時給300円
- ライティング:1文字0.1円
- アンケート回答:1件10円
- 月の総収入:4〜6万円(作業時間150時間)
時給換算するとコンビニのバイト以下。でも「実績がないから仕方ない」と自分に言い聞かせていました。
この失敗から学んだ教訓4:「自分の価値を正当に評価する」
単価アップの戦略:
- 3ヶ月経ったら必ず単価交渉
- 同じ作業でもより高単価の発注者を探す
- スキルアップして付加価値を高める
- 「安い=良い」ではないことをクライアントにアピール
失敗談5:家族の理解を得られずメンタル崩壊
在宅ワークを始めた当初、家族(特に実母)からの理解を得られませんでした。
家族からの厳しい言葉
- 「パソコンばっかりやって、子供がかわいそう」
- 「そんな不安定な仕事で大丈夫なの?」
- 「普通に会社で働いたら?」
- 「いつまでそんなことを続けるの?」
最愛の母からの否定的な言葉は、想像以上に心に響きました。「私は間違ったことをしているのか」と何度も自問自答する日々。
この失敗から学んだ教訓5:「理解されなくても信念を貫く」
メンタル維持の方法:
- 成果を数字で見える化して報告
- 在宅ワークの将来性を丁寧に説明
- 同じ境遇の仲間とのコミュニティ参加
- 「今は理解されなくても、結果で証明する」というマインドセット
復活のターニングポイント
これらの失敗を重ねて迎えた2016年の春、ついに転機が訪れました。
復活のきっかけ
- メンターとの出会い:在宅ワーク経験豊富な先輩ママとの出会い
- コミュニティ参加:シングルマザーの在宅ワーカーグループに参加
- スキルの特化:ライティングに絞って専門性を高める決断
- マインドの転換:失敗を「経験値」として捉えるようになった
復活後の成長軌跡
- 2016年夏:月収10万円突破
- 2016年末:月収15万円安定
- 2017年:月収20万円、法人クライアント獲得
- 現在:月収30万円超、情報発信事業も展開
失敗を成功に変える「5つの黄金ルール」
私の失敗体験から導き出した、挫折を成功に変える黄金ルールをご紹介します。
ルール1:失敗を記録し、パターンを見つける
失敗した案件や状況を詳細に記録。同じ失敗を繰り返さないための仕組みづくりが重要。
ルール2:小さく始めて、小さく失敗する
大きな失敗をする前に、小さな失敗で学習。ローリスクで経験値を積むことを意識。
ルール3:失敗を隠さず、正直に伝える
クライアントには正直に状況を報告。誠実な対応が逆に信頼を生むことも多い。
ルール4:失敗仲間とのつながりを大切にする
同じような失敗をしている仲間と情報交換。一人で抱え込まないことが重要。
ルール5:失敗を笑い話にできるまで成長する
「あの時は大変だったけど、今思えば良い経験」と言えるレベルまで成長し続ける。
現在の私からのメッセージ
今、この記事を読んでくださっているあなたも、もしかしたら私と同じような失敗を経験されているかもしれません。
「もうダメかもしれない」 「私には向いていないのかも」 「子供に申し訳ない」
そんな気持ちになることもあるでしょう。でも大丈夫です。私も全く同じ気持ちでした。
失敗は決して無駄ではありません。むしろ、失敗した分だけ成功への道筋が見えてきます。詐欺に騙された経験があるからこそ、今は本物の案件を見極められます。時間管理で失敗したからこそ、今は効率的なスケジューリングができます。
私の場合、合計約50万円の授業料(詐欺被害+機会損失)を払いましたが、それ以上の価値のある学びを得ることができました。
最後に:失敗を恐れずチャレンジを
シングルマザーの私たちには「失敗できない」というプレッシャーがあります。でも、失敗を恐れて何もしないことが、実は一番大きな失敗なんです。
子供たちは、お母さんが挑戦している姿をちゃんと見ています。失敗して悔しがっている姿も、そこから立ち上がる姿も。それは何よりも価値のある教育なのかもしれません。
今日からでも遅くありません。失敗を恐れず、小さな一歩を踏み出してみませんか?
あなたの挫折体験や復活体験があれば、ぜひコメントで教えてください。みんなで支え合いながら、一緒に成功への道を歩んでいきましょう♪
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