今の仕事が好きで稼いでいますか?
みなさんは「仕事」と「労働」というものは、同じと思われますか?
違うものと思われますか?
両方とも、何らかの行為をして、それの対価として賃金を得るものという面では
同じですが、何となく違うような気がします。
ドイツの哲学者ハンナ・アーレント氏は、明確に違うものだとしています。
「労働」とは、生存に伴う自然的な必要を満たすためのもの。
生きていく為に必要なものを作り出すこと。
「仕事」とは、職人的な制作活動に象徴される目的・手段的行為をさす。
ある特定の目的の達成を目指して行なわれる行為。
哲学的な考え方というのは、なかなかわかりにくいものですが、
私なりの勝手な解釈では、
労働とは、自分の意思とは別に、ある意味強制されて働くこと。
仕事とは、自分の意思や意欲を持って働き、形あるものを作り上げること。
と言い換えることが出来るのではないでしょうか。
単純労働を仕事へ
自動車の組み立て工場などでは、単純労働という作業が多いかと思います。
この単純労働から受けるイメージは、与えられた作業を単にマニュアル通りに
行なうというものです。
このような作業は、単純作業の繰り返しですので、ある意味苦痛を伴うものだと思います。
でも同じ作業をする場合でも、日本の工場等でよく言われている「カイゼン」という
意識を持って作業をすると、立派な「仕事」といえるのではないでしょうか?
それは、与えられた作業を単にマニュアル通りに行なうのではなく、どうすればもっと
早く、正確に、効率よく行なえるのかを考えながらの作業はもはや「労働」ではなく
「仕事」と言って良いのではないかと思います。
また、単純な繰り返し作業の多い仕事は、どうしてもイヤイヤ働いている場合が
多いと思いますが、単純作業の中に自分なりの目的や目標を見つけ出せれば
それまでの単なる苦痛から、興味に変わってくる場合があるかと思います。
こなればもう立派な「仕事」になり、苦痛な作業ではなくなるのです。
あなたは仕事をしていますか? 単に労働していますか?
あなたは毎日会社に行って、どのような気持ちで働いていますか?
それによって、あなたのしている事が「仕事」であったり「労働」であったり
違ってくるのです。
もし毎日、上司から言われたことだけのことを自分の意思や目的無しに
単に働いているのであれば、それは単なる「労働」になっているのではないでしょうか?
しかし、同じ事をするのであっても、自分の意思や目的を意識して行なえば、
それは「仕事」になるのです。
働く喜び
同じ作業をする場合、単に「労働」として働く場合と「仕事」としての意識を持って
働く場合とでは、意欲や目的意識が異なりますので、それが生産性の違いや
疲れ方の違いに現れてくるかと思います。
是非、職種や作業内容にかかわらず、自分の行なっている作業を「仕事」として
意識して働いて下さい。
そうすれば、その作業に対して、さらに興味がわき自信や誇りに繋がってくると
思います。
つまり、これまで苦痛だった作業が、目的意識を持って行なうことにより「仕事」に
なり、生産性の向上や働くことの喜びに繋がり、あなたの人生に様々なメリットを
もたらすことになります。
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