「失敗から学ぶ」という格言には要注意
失敗から学ぶものは大きい、
という考え方があります。
失敗をする度に成長する、
だから失敗は失敗ではない、と。
しかし、いつまで経っても失敗ばかり、
ちっとも成長しないという人もいますよね。
それどころか、失敗から立ち直れない人も。
失敗で成長する人とそうでない人、
その違いはどこにあるのでしょうか?
していい失敗とダメな失敗
何か新しいことにチャレンジし始めたとします。
新しいことですから、まだわからないこと、
慣れていないことばかり。
当然、うまくいかないこともあるでしょう。
最初はいろいろ細々と失敗をしたりして、
だんだん上手になっていくものです。
確かに、そういう意味では失敗から学び、
成功へと近付いて行くのだと言えます。
よくあるたとえで、
初めて自転車に乗るときのようなものですね。
まだ何度も倒れそうになったり、
フラフラしたりする中で、
だんだんとバランスの取り方を覚えていきます。
最初は、公園や広場で練習しますよね。
そしてお父さんに支えてもらっていたりします。
なぜかというと、いきなり一人で練習して大けがをしてしまったり、
車道で練習して交通事故に遭わないようにするためです。
ここが大事なところなんです。
失敗から学ぶといっても、
最初は怪我や事故に至らないような失敗に留めておかなければならない、
ということを、時々忘れてしまう人がいるんですよね。
どんな失敗なら学べるのか?
既に成功している人達は、
このことをよく分かっています。
失敗から学ぶ、ということは、
そういう前提だということを理解しておかないといけません。
何でもかんでも、やみくもに体当たりして、
無茶をすればいいというものではないんです。
事故にあってからではもう遅い、学ぶどころか、
立ち直れなくなってしまいますからね。
チャレンジするにもレベルがありますから。
たとえば、初心者ボクサーがいきなり
世界チャンピオンと戦っても、勝てるわけがないでしょう。
それどころか、レベルの差がありすぎて、
何にも学べないと思いますよ。
ボコボコにやられて、
下手したら怪我をして終わり。
自分に足りないものは何だったんだろう?
なんて考えても、全部ですから。
足りなさすぎて、
何を改善していいかもわからないでしょう。
ましてや、それで心身ともに立ち直れなくなったのでは、
たまったものではありません。
それよりも、自分よりちょっとだけレベルが上の人とやるから、
学ぶものがあるんじゃないでしょうか?
それくらいのレベルの差で負けたのなら、
なんとか覆そう、足りないものを身につけよう、
となるはずです。
失敗を活かすっていうのは、
そういうことじゃないでしょうか?
ただペシャンコにされるだけの失敗は、
ただの事故ですから。
成功者が持つ本物のチャレンジ精神とは?
成功者の失敗体験や、「失敗から学べ」というアドバイスを、
何も考えずにそのまま受け入れていたのではいけません。
成功者たちは、していい失敗、ダメな失敗を
ちゃんと想定しているんです。
それをちゃんと自分で考えた上で、
チャレンジしないと。
自分で考えない人は、
それで無茶して、失敗して、怪我をして…
挙げ句の果てには
「だって、失敗から学べっていってたじゃないですか!!」
なんて文句を言っていたりします。
自分で考えて、自分で背負える失敗にチャレンジする、
それが懸命なチャレンジ精神というものじゃないでしょうか。
ビジネスの世界でも、その他色んな分野でも、
しっかり成功している人というのは、
そういう精神をきちんと持っている人なんです。
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